もし、板橋区立美術館と千葉市美術館が融合して、「ちたばし美術館」が生まれたら…?
こんにちは。フジコです。
紫陽花の季節になりました。
本日は自宅から徒歩圏内のこちら↓
千葉 千葉市美術館
「板橋区美×千葉市美 日本美術コレクション展-夢のCHITABASHI美術館!?-」
千葉市美術館は、中央区役所との複合施設として建築され、さらに旧川崎銀行千葉支店の一部を修復、保存、合体させたユニークな建物の中にあります。現在は改修工事中で、区役所は別の建物に移転しています。
私の自宅からは徒歩圏内なものの、初めての人が千葉駅から歩くには若干距離があるし、バスもどこで降りればいいのかわかりづらい…そしてイマイチ宣伝してない。改修中のため入り口はわかりづらく、入っても照明が暗くてここで合ってるよな?とちょっと不安になるのが現状です。
しかしコレクションの数は侮れず、展覧会の度に出てくる作品数は膨大で、一番近所なのに一番体力を要する美術館です(鈴木春信のときとかやばかった)。私の最推し酒井抱一はもちろん、琳派の作品はかなりの数を所蔵しています。
(これから改修して明るく親しみやすくなるはずだし、宣伝ももっとされるといいね!)
さて、千葉市美術館が改修工事に入る前に千葉市からそこそこ離れた板橋区立美術館でも、改修工事が始まっていました。(実は板橋区立美術館には以前行ったことがあるのですが、駅の周り何もなくてランチ食べ損ねた記憶が)
そんな新しいスタートを目指す二つの美術館の、「もし二館が合体した"ちたばし美術館"があったら…?」という妄想の元、両館のコレクションが一堂に会した「ちたばし美術館」が爆誕しました。
会期は23日間、入館料はなんと200円。
大丈夫か。0が一つ足りないんじゃないのか。
だって第1章からいきなり江戸琳派!!酒井抱一!!!だもの。この時点で2000円払ってもいいわ。
板橋区立美術館で以前見た雀の絵にまた出会えました。※この時は撮影okでした。
このなんとも愛らしい雀の後ろ姿を見よ。今にも雀の「寒いねー」「ね」なんて話し声が聞こえてきそうです。
周りを薄墨で塗って中を塗り残すことで、ふんわりとした雪を表現しているんです。
自然の中の一瞬を、あくまでも動植物を主役として切り取る、抱一らしさが存分に発揮された名作だと思います。
HPでも紹介されている鈴木其一の《芒野図屏風》は、近くで見ると銀地に芒が並んでいるだけに見えますが、一歩二歩、、、いや五歩ぐらい離れて見た時、展示室に幻想世界への入り口が見えたような感覚になります。
芒の群れのすぐ真上を、得体の知れない生き物が這うように、霧の姿が浮かび上がります。
どこが現代アートのようでもある、幻想的な其一のセンスが光る名作です。
他にも、太田記念美術館で見て気に入った小原古邨の五位鷺の絵にもまた出会えました。
とにかく、花鳥画好き、江戸絵画好きは行って損なし!此度も推しは尊かった!
会期短いしなかなか気軽に来れる場所でもないけど、千葉市美術館頑張ってるから来れる人は来て〜(館内は寒いので上着必須。とにかく展示室が広くて作品数多いので休み休みね。)
それから、2011年に千葉市美術館で開催された最推し回顧展の図録が2300円という破格で売られていたので買ってきました。東博の資料館で出会って以来だね。やっとお迎えできたよ。