《十二か月推事記》

フジコです。推しのことについて。

自己免疫疾患にかかった話《発症編》

◆初期症状◆

2/15、なんか目の奥の方がちょっと痛い。どっちかというと左の方が強い。左目の視界の端の方に、太陽とか照明を直接見た時にしばらく映り込む影みたいなものが残っている。

その週の火曜日、休みなのに異様に仕事の問い合わせが多く、午前中ほぼずっと社用携帯を握っていて、ひと段落したときにどっと疲れが来たから、28になってついに眼精疲労が来たんだ、歳だなと考えていた。ちょうどその頃X(旧Twitter)でハズビンホテルのFAを漁りすぎていたし、単純にスマホの見過ぎなんだろうと思った。

普通に仕事はできるレベルだったから、午後に少し時間をもらっていつもの眼科に行ってみた。

視力検査と診察でも特に異常は無く、目の奥が痛いと言ったら、「目の奥は目じゃないので…」と若干呆れたように言われた。脳神経とかの方になってくるそうだ。まあ確かに言われてみれば目の奥は目じゃないんだけど、医療知識の無い一般人は「目の奥が痛い!これは目じゃなくて脳神経だ!」とはならんだろう。まあ眼精疲労かドライアイでしょうと言われて、とりあえずヒアルロン酸の目薬を処方されて様子見になった。

 

◆進行◆

2/17に友人の結婚式が都内であって、この日まではそこまで痛みも無く、ホテルの素敵なおフランス料理も平らげお酒も普通に飲んでいたのだが、それ以降仕事に支障が出るレベルの痛みになり深夜に痛みで起きるようになる。痛みが奥から手前の方にきてる。ホットアイマスクとか試しても和らぐ気配がない。え〜眼精疲労ってこんな辛いの?!これが眼精疲労だったら世の中の人間舞 毎日パソコンやらスマホやら見てる場合じゃないじゃん。しかもこの辺りから明らかに左目の視界の一部にグレーのモヤがかかって見えない部分が出始める。見えない部分を右目で補うせいか両目だとちょっと歪んで見える。

 

眼鏡に10万かけてる緑内障持ち眼科常連の母にあれこれ話したら、「目の奥は目じゃないなんて酷いじゃない。私が行ってる眼科、女性の先生が丁寧に診てくれるからそっち行ったら?」とセカンドオピニオンを勧められた。次の休みにその眼科に行ったら、女性の先生(院長)は休診日だったので若めの男性の先生に診てもらえた。よく話をきいてくださる優しい先生だった。瞳孔を開く目薬を指して目の奥の写真を撮りましょうと言われた。(眼底検査)

結果、左目の視神経に炎症が起きていた。視神経の炎症は原因が他にある可能性があるから、大学病院の紹介状出しますのでなるべく早く診てもらってくださいということだった。最初は家から徒歩圏内のド近所の大学病院になるはずだったが、混みすぎててすぐに診てもらえないとのことで、こっちなら明日にでも行けばその日に診てもらえるからと、千葉の中でも限りなく東京に近い大学病院の紹介状を渡された。私は総合病院密集地帯みたいなところに住んでいるのだが、意外と近くの病院には簡単には行けないものである。

偶然眼科の近くに来ていた母と合流してお昼を食べた。明日大学病院に行く話をしたら、付き添おうかと言ってくれた。もう28歳なのに、母が優しすぎてパスタを食べながらボロボロ泣いた。食べきれなかった。

 

翌日早速紹介された病院に向かった。受付が朝8時から11時までだというから8時半ぐらいに着くように頑張って早起きして行った。

担当医の先生は、クールビューティーな雰囲気の女性の方だった。母曰く、眼科は女性の先生が多いらしい。最初に診察し、視力検査から眼底検査、視野検査、血液検査(8本取られた)といろいろ検査して、もう一つ造影剤を使った検査もやりたいと言われた。点滴で蛍光造影剤を注入しながら視神経の写真を撮るもので、予約制の検査らしいが、ちょうど空きが出たからできるのだそうだ。今日を逃すと次は月を跨いでしまうというから、じゃあやりますとお願いした。造影剤は人によって吐き気がしたり、アナフィラキシーショックを起こしたりするので、同意書に署名を求められた。

人生で初めて点滴をした。序盤は大丈夫だったが、急に気持ち悪くなって1回えずいた。なんとか吐きはしなかったが、撮影が終わった後点滴を刺したところが痛んできて血圧が急低下しそのまましばし意識を失った。採血で迷走神経反射を起こして目眩がしたことはあったが、意識が飛んだのは初めてだ。タンカで検査室の隅の方のスペースに運ばれて、水の点滴をつながれてしばらく寝かされていた。先生がわざわざ診察室から出て様子を見に来てくれた。

 

検査の結果はやはり左目の視神経に炎症が起きているということで、前日行った眼科で処方されたビタミン剤と同じ薬を処方されて1週間様子見になった。

検査で満身創痍だったので、次の日の仕事は、まあ頑張れば行けなくもなかったが念の為休んだ。

 

◆診断◆

その後1~2日後は特に悪化する様子はなく、かといって特別良くなるわけでもなく、まあちょっと不便だがまだ運転はできるレベルだったので普通に車で出勤していた。ところが3日後の土曜日になって、車で外出してコンビニに車を止めた途端左耳に耳鳴りが起きた。今まで経験した耳鳴りの中では一番長いし大きいかもしれない。視界がゆがんだ状態で運転していたから、ついに三半規管がおかしくなったんだと思った。これは運転をやめれば治るだろうと思ったが治らなかったし、このあたりから視界のもやの範囲が急に広がって普通に運転が怖くなったので、翌日から歩いて通勤・外出するようにした。職場までは歩いていけない距離ではないが、さすがに体調が良くない状態で何日が歩いていたら足が痛くなってしまった。頭痛もしたし、髪の毛をちょっと触っただけでも頭皮が引っ張られるような変な感覚があった。

悪化するようであれば1週間後の予約を待たずに来てくださいと言われていたのですぐにでも病院に行きたかったが、不動産業界はこの時期一番の繁忙期で、今更誰にも引き継げない重要な仕事が連日入っていたので、結局予約した日まで行けなかった。

 

今度は父が付き添ってくれた。今年で70歳になるが、派遣の仕事をしている元気な父である。

この時には左目の視界の半分ぐらいはグレーのもやがかかって見えていない状態だった。完全に視覚障害者である。さすがにこの日は付き添いがあって本当に良かったと思う。

 

最初に視力検査をした。これがもうびっくりするほど見えない。「これは?」と聞かれてもそもそもどこのランドルト環が光ってるのかわからない。診察で目以外の耳や頭の症状もすべて伝え、前回やった眼底検査と視野検査、加えて胸部レントゲンと頭部CTまで撮った。

一通り検査の後再度の診察で、先生からついに病名が告げられた。まさかちゃんと病名があるものだとすら思っていなかった。

 

「今日の検査で、病名がはっきりしました。ちょっと長くて、”フォークト-小柳-原田病”っていうんですけど、、、」

 

あまりにも聞きなれない言葉の並びだったので、「ん??」と間抜けに聞き返してしまった。どんな病気かというと、通常体に害があるものが入ってきたときにやっつける働きをしてくれるはずの免疫が、間違って害のないものを攻撃してしまう自己免疫疾患の一つで、今回標的になっているのがメラニン色素を生成しているメラノサイトという細胞だそうだ。なので、メラニンが多く含まれている目や髄膜、耳に様々な症状が出るというのだ。耳鳴りがするというのがかなり決定打であったらしい。

単なる視神経炎にしてはちょっとイレギュラーな状態だったそうだが、1週間前はまだ症状が出揃っておらず、はっきりとした病名の特定までには至らなかったのだ。

治療法は入院でのステロイド投薬一択とのこと。最初の3日間は点滴で投与し、効き具合によって飲み薬に切り替えて徐々に量を減らしながら経過を見るという。

「今日からもう入院しますか?」

いやそんな即日入院なんて選択肢があるほど切羽詰まった状況なんですか。そもそも準備を何もしてないし、次の日の朝一の仕事だけは今更誰にも頼めない超重要業務だったため、翌日の午後からにしてもらった。

 

当然手元の文字は全然見えないので、入院に関する書類は全部父に代筆してもらった。

外はもう暗くなってしまっていて、照明が無いところでは段差が見えなかったり、向かいから来る自転車が認識しづらかったりして普通に怖いので、十何年ぶりに父と手をつないで帰った。

 

《入院編》に続く…

 

 

small person & large scale

初めて男の人とデートをした。前回の投稿で話題に挙げた、180センチ超えの大きな男性。実は体重が100キロあるので、何も包み隠さず言うと所謂デブなのである。よく食べ、よく飲み、よく吸い、よく稼ぐ。そんな男の人との初回デートの記録。

 

まず、午前中から11時間半ぐらい一緒にいたのだが、会ってから別れるまで、私は一銭もお金を出していない。正確にいうと「出させてもらえなかった」。

普段の移動は車で、電車は苦手だというので相手のワゴン車に乗せてもらった。だから交通費すら出していない。ワゴンなので広い。私は小さいので愛車キャストスタイルでも十分な大きさだが、相手は大きいので軽自動車だと窮屈なんだろうなと思う。

お金を出そうとすると全力で拒否されるので、途中からは諦めて素直に出させておいた。後述の通り、相手と私では稼げる額が桁違いなのである。

 

車の中では、今の会社に入る前のキャリアや将来の希望のお話を聞いた。

10人入ったら1年後には9人辞めてるような会社で生き残り、もっと稼ぎたくなって今の業界に完全歩合制で飛び込んだこと。実際稼げて、今は数年後の独立に向けて動いていること。50代で早期にリタイアして、田舎で1000坪の土地に家を建てたいということ。

一つ案件が決まるか決まらないかで200万給料が変わることもあると言った。

飲まれそうなぐらい、あまりにスケールの大きな話だった。私が生きてきた人生や、今まで周りにいた人達のキャリアとは全く違った。高校を卒業して、多少時期に違いはあれど大学か専門学校に言って、就職して、私みたいに転職した人もいれば、新卒で入った会社にまだ勤めている人もいる。でも相手はそうではない。世間一般でいうところの会社員ではなく、経営者側の人間だ。

私は絶対に人を雇用する側になる自信なんて無いし、ずっと誰かに雇用されて、なんとなく守られながら働いていくんだろうなということしか想像できないから、ただただ尊敬した。体だけじゃなくて、見てる世界も私の何倍も大きいんだろうなと思った。

前の会社も中途入社だというから、じゃあその前は何してたのかと聞いたら、教えてくれなかった。なんとなくの予想はつくけど(確証はない)。

 

移動中も、歩いている間も、仕事の電話を何度もしていた。普通はデート中に仕事の電話をするなんて御法度なんでしょうけど、お互いに不動産営業マンとして休みの日も電話が鳴りまくることは暗黙の了解だし、休みの日に関わらずたった1日1本の電話連絡が仕事を左右することは重々承知なので、相手が電話している間は大人しく待っていた。なんなら私も仕事の電話が5本ぐらいかかってきた。

 

昼食はひつまぶしのお店に入った。通常のひつまぶしでも3500円ぐらいするのだが、勝手に上ひつまぶしにされたので一人4000円以上もした。食べきれるか心配だったが、相手の2倍ぐらい時間をかけてゆっくりゆっくり食べたらお腹を壊さずに美味しく完食できた。相手は気長に待ってくれた。何気にひつまぶしは初めて食べたかもしれない。

《「暇潰し」とは異なります。》

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昼食後は、たばこと塩の博物館に行った。以前話したときに、休みの日はどうしているのかと聞かれて、美術館や博物館によく行ってますと言ったら、じゃあ行きましょう!となったのだが、さすがにほとんど美術館や博物館に行かない人を静嘉堂文庫美術館三井記念美術館に連れて行くのはレベルが高いし、一方的に私のオタク趣味に付き合わせることになってしまうので、そうだ相手はスモーカーだからここなら楽しめるだろうと、スカイツリー近くにある「たばこと塩の博物館」に決定した。ちょうどヴィンテージライターの特別展をやってて、個人的にも行きたかったのでよかった。

この博物館、入館料が一人100円という破格のお値段で、たった200円とはいえ私が行くことを決めたのだから、これぐらいは私が出さなきゃと無理やり相手の手に100円玉2枚をねじ込んだが、あっさりと返却されてしまった。

それなりに楽しんで頂けたようで、ギリ昭和生まれだからか、昔のライターが今もうちにあると言ったり、過去のタバコのパッケージを懐かしがったりしていた。たばこの常設展示のフロアに喫煙所があって喜んでいた。

 

たばこと塩の博物館の後はスカイツリーに登った。ソラマチには何度も行っているけど、展望台には行ったことがなかった。平日だから空いてはいるもののそれなりに人がいて、私はこの日6㎝ヒールを履いていたが、それでも身長160㎝に満たないため、何回か探されてしまった。でも、展望台エレベーター係の女性は、ヒールを履いてない私よりももっと小さかった。この世界では小さい人間も頑張っている。

せっかくだからと一番上の展望回廊まで行った。すみっコぐらしとコラボしていて、やけにファンシーになっていた。天気があまり良くなかったので、遠くの方はあまり見えなかったけど、ミニチュアみたいな足下のビル群に圧倒された。二人とも不動産屋なので、みちみちに建っている都内の建物の建蔽率や、スカイツリーの登記簿上の記載がどうなっているのか気になったりした。

これはほこり。

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まだ夕飯には早いということで、東京ドームシティまで移動した。ジェットコースター乗っちゃう?なんて話してたけど、来年の春まで休止してるというから観覧車に乗った。

その後はちょっと手を繋いで歩いた。あったかかったし柔らかかった。駐車場まで戻るのにどこから降りるのか二人してわからなくなって、手を繋いだまましばらくドームシティを彷徨った。

 

最後は築地のすしざんまいに行った。初っ端から勝手に大トロを2巻頼まれた。昼のひつまぶしのときもそうだったが、この人とんでもない食べさせたがり屋である。しかも、美味しい食べ物にはいくら出しても構わないという思想である。(だから太るのでは?)昼も夜もこんなに豪勢なのは初めてかもしれない。私が肉より魚派だと伝えていたからこのチョイスになったのだろう。

 

最後はもう一度手を繋いで駐車場まで歩いた。手が小さいと言われた。

 

まだ付き合っていない。次回は未定。

 

p.s. 夜はパンツ一丁で寝てしまうらしい。服を着てくれ。

「このお客さん決めたら、デートしてください」

 

取引先の人と電話したときに言われた言葉が、ずっと頭の中をぐるぐるしています。

 

相手は30代半ばで、私が今の会社に入って割と間もない頃からお世話になっている取引先の営業マン。背は高めで肉付きが割と良く、身長153cmの私からしたら所謂"図体がでかい"部類。胸ポケットにタバコを入れてたので間違いなく喫煙者。まあ不動産業界の男はだいたいスモーカー(ど偏見)(でも事実)。

 

デートに誘われたのなんて初めてだし、この日はとんでもない寝不足で、あまりにも突然言われたことに対して何も考えられず、それまでの話の流れで「はい」と答えてしまった。

「ほんとですか?!」と言われて、笑いながら「すみません寝不足で…」と返してしまったのは、もし本気だったら申し訳なかったなと、ここ数日はそのことを考えていました。

前会ったときに、「この後、コーヒーでもどうですか?」と誘われて、コーヒーに加えケーキまでご馳走になった日を思い出すと、とても冗談で言ってるとは思えなくて。

でも不思議と、全然嫌ではないんです。

 

16歳上の既婚者へのどうやっても叶わない恋に固執するより、7,8歳上の未婚者からのちょっとしたアプローチに応えてみる方が、これからの自分にとっていいような気がしてる。だってもう私27歳になっちゃうんですよ。れっきとしたアラサーです。

 

仕事の電話用件ついでで「あの時の、本気ですか」って聞いてみたら、「世間話させてもらえるぐらいでいいんですよ」と言われたけど、本当に決まったらどうなるんでしょう。いや純粋に自分の営業成績は欲しいけど。

 

よくよく考えてみたら、「このお客さん決めたらデートして」って、高校生の青春漫画とかでよくある「シュート決めたら付き合って!」とか「ホームラン打ったら付き合って!」と言ってること全く変わらないじゃん。男子の心理ってやつなんですか?

この歳になると、周りから結婚報告、出産報告が相次ぎ中にはお子様2人目なんて人もいて、割と常におめでとうムードな感じなのですが、一方その頃私は、

 

叶いもしない初恋を続けて7ヶ月になりました✌️

 

4月から別部署になった上に定休日を変えられ、先日ついに部屋まで別にされました。会社に恋路を邪魔される。(元はと言えば好きな人が営業部のトップに楯突いたことが原因ですが)

 

好きな人は今年も新卒の教育係に任命され、新卒の女の子の隣に座って手厚いサポートを提供し、毎日のように同行外出して夕方まで帰ってこないので、いつの間にか美味しそうなお餅がこんがりと焼けてしまっておりました。いいなぁ。そりゃ新卒の女の子の方が可愛いだろうなぁ。

 

そろそろお餅が焦げそうになってきたので、もう暗くなって数人しか会社に残ってない時間、喫煙所にいた好きな人に、新卒の子どんな感じですか?と聞いてみました。そうしたら、

 

「あの子はすごい。話を聞かない、言っても忘れる、口が悪い、言ってることとやってることが噛み合ってない、独り言なのか話しかけられてるのかわからない…」

終いには「いいところが見つからない」と。

 

なんという酷評!そんなの、新卒とか女の子とか以前に私の方が人として100万倍可愛いじゃございませんか。まあ私だってお世辞にも口が良いとは言えませんし、体は小さいくせに社内じゃ声と態度はデカいですが。

餅を焼く必要なんてなかった。今まで焼いた分はお醤油つけて海苔巻いて美味しくいただきましょう。私の圧倒的勝利。

 

それから2週間後。休日出勤で部屋に1人で残業してたら、好きな人が帰る前に声をかけに来てくださったので(もうそれだけでめちゃくちゃに嬉しいのですが)、あれから新卒ちゃんのいいところは見つかったんですかと聞いてみました。あれだけ酷評したとはいえ、毎日のようにずっと一緒にいればそろそろいいところが見つかって可愛く思えてくるんだろうなと思ったら、

😔

静かに首を横に振りました。見つからないんだそうです。さらには、「駅前あたりで一回飲めば打ち解けられるのかなとか一瞬考えたけど、せっかくの酒が不味くなりそうだからやめた」と。いや前より酷くなってるし。

 

もっとお話が聞きたい。そういえば、最後に仕事終わりに飲みに行ったのはいつかしら。部署が変わってから、そんな話題自体があまり出なくなってしまったな、と思って、ほんのちょっとだけ、淡ーい期待を胸に、最近飲みに行ってないですね、と言ってみました。言うだけ。

「そうだねー……行っちゃう?」

え?行っちゃう?いつですか?

「今日」

今日??!?!

2週間後に約束できるかなぐらいの感覚で言ったのに、まさかの今日。確かに、明日は2人とも休みだし、珍しく好きな人は仕事が早く終わったし、私もそろそろ仕事終わるし、条件はバッチリ揃ってるし、強いて言えば私が生理2日目で大して飲み食いできないのが残念だけど、行く。行くしかない。せっかく誘って頂いたんだし、新卒ちゃんとは美味しくお酒が飲めないけど、私とだったら美味しく飲めるって思ってもらえてるってことだもの。

 

ということで、特急で仕事を終わらせ、急遽会社近くの居酒屋で数杯飲んでちょこっとつまんで帰ることになったのです。私自身はビールは好きではないけれど、私の前で美味しそうにビールを飲んでくれるのが嬉しくて。

「やっぱビールだよなぁ〜!!」

だそうです。

 

聞けば、好きな人の今の上司は新しく来た人なのですが、ハラスメントに非常に厳しく、後輩が新しいスーツを着て来たことに気づいて本人に言ったり、下の名前で呼んだりすると、即座に「それセクハラだから」と指摘するのだそうで、部署内で仕事に関係ないちょっとしたことが非常に話しづらくなってしまったのだそうです。その上司が前にいた会社では、上の人間から飲みに誘ってはいけない、下から誘うのはいいけど上の人間はそれに乗ってはいけないというルールがあり、きっと前まで普通に部下として飲みに誘っていた子たちにも、下手に声をかけられなくなってしまったのでしょう。

※下の名前で呼ぶのは、よくある苗字だから混同を防ぐため+親しみを込めて+本人は全く嫌がっていない

 

最近飲みに行けてなかったことに加え新しい体制でストレスも溜まっているようで、「ていうか、愚痴っていい?!」の一言から、同じ部署の人たちには話してないであろう本音が溢れてきました。

新人の面倒見るのが毎年恒例になってるけどもうやめたい。自分の仕事がしたい。そもそも入社して2年しか経ってないんだから、なんで気づかないんだとか言われてもわかるはずがない。会社がおかしい。

私も入社して2年経ってないのにこれだけ案件やらされてて、おかしいですよね。

新卒の面倒見るの誰かに代わってほしい。あの子はすごい。あんなにも改善しないものかね。

あの会議はいらない。○○さんはいる意味ない。

○○さん辞めちゃいましたね。△△さんも辞めたいって言ってる。

遠足良かったね。あれは定期的に行くべき。

また秋に行きましょう。行き先はどうしましょうか。

ムーミンバレーパークに行きたい。嫁が全く興味を示さないから。。。陶芸もしたいな。

次はレンタカーで、、、

※遠足に関しては前回の記事を参照

 

仕事の愚痴、取り留めのない話、特別美味しいわけでもないおつまみを肴に、ほんのりと酔っ払いました。生理二日目だとたった2杯で酔うんですね。

 

上司にハラスメントだなんだと指摘されてしまうことも、私は全然気にしない。新しいスーツを着て来たら気づいて話しかけてほしいし、いつでも飲みに誘っていいし、隣でタバコも好きなだけ吸っていい。一緒にムーミンバレーパークも行ってあげる。「愚痴っていい?!」って本音を話して下さったの、とても嬉しかったんですよ。愚痴だっていくらでも聞きます。

もしかして、別部署で且つ部屋が違うからこそ、飲みに誘いやすい相手になってる?もう部下じゃないし、こっちの部屋まで来てしまえば上司はいないし。悪いことばかりじゃないもんだ。

 

大した量を飲まず食わずでお会計がそんなに行かなかったからか、全部奢って頂きました。ご馳走様でした。

 

次は本調子のときに、もっと一緒に酔いたい。

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遠足

職場の人たちと、遠足に行きました。

結論から述べると、とんでもなく楽しかったです。

 

前回の記事で好きな人の健康を大いに心配していたのはとんでもない杞憂だったのか?と思うほど、一番健康状態の悪さから参加が危ぶまれていた人間が一番張り切ってたし、間違いなく一番楽しんでいました。本人曰く、この日に合わせて体調を調整してきた、とのこと。頭痛薬を強めのものに変えたら効きが全然違うんだそうです。それはそれで大丈夫なのか?

1人の方のご厚意により自家用車を出して頂いた上に、なんとお酒まで飲ませてくださるというので、これでもかとお言葉に甘えさせて頂きました。助手席に座った事務さんが「飲まないとやってらんないですよ!!」とアサヒスーパードライを開ける音が車内に響き渡りました。※午前10時

 

行き先は茨城県の大洗。大洗といえば、アクアワールド。サメの水族館として有名です。晴れていれば千葉県内の某牧場に行く予定でしたが、天気が悪そうなのでさてどうしようかと決めかねていたところで、好きな人が某海賊漫画の超有名シーン「いぎたい!!」のスタンプとともにアクアワールドを提案したのでそこになりました。どんだけ行きたいんだ。

 

なぜかアクアワールドに対して強い思いがあるらしく、大洗に決まった時点であからさまにわくわくが溢れ出して止まらない様子で、水色っぽい工場みたいな建物を「あれ水族館?😊👉」なんて言ってダイナミック早とちりを披露したりしていました。まだ目的地まで5kmありますし先に海鮮市場で腹ごしらえしますからね。落ち着け。

 

好きな人のテンションをさらに一押ししてしまったのは、「LINNÉ LENS」という生物図鑑アプリ。アプリ内のカメラで生き物を写すと、AIが何の生き物か判別して自動で生物図鑑に登録してくれるというもの。無料なので割と判定ガバガバだったりするのですが、好きな人はこれにどハマりしてしまい、「面白いねこれ!!」と水槽にひたすらカメラを向け、水族館にいる生き物以外も登録できると知るや否や、「クモとかみつけたくなってきた…」と床にまで目をやる有様でした。クモはいませんでした。

このアプリ、人間を写すとホモ・サピエンスとして認識して図鑑に登録してくれます。もちろん、私の生物図鑑には、好きな人が登録されています。

 

ちょうどアシカ・イルカショーの時間が近づいたので見ていくことに。水がかかるタイプのショーのようで、前方寄りの席には注意書きがあったのですが、開演15分前でも既に後方寄りの席は埋まっていたので、注意書きがある席の中でもできるだけ後ろの方に座りました。非常に自然な流れで好きな人の隣に着席成功。イルカの数は少ないのですが、1匹体が大きめのオキゴンドウというクジラの仲間がいて、その子がかなり派手に水飛沫を飛ばしていました。もちろん鴨シーのシャチほどではないですが。

好きな人はというと、水をぶっかけられないかビクビクしており、できるだけ前の人の背後に隠れようとしながら、オキゴンドウちゃんがジャンプするたびに「こわ〜い!!😣」と弱々しい声を上げていました。※42歳 中間管理職

 

行きも帰りも後部座席で好きな人の隣に座って、帰りは一緒に翠ジンソーダ(好きな人は500ミリ缶、私は350ミリ缶)で乾杯して、仕事の愚痴で盛り上がり、同じ袋からお菓子をつまみました。なんか、夢みたいでした。

 

私は一番先に家の近くで下ろして頂いて別れました。

今日は本当にありがとうございました。めちゃめちゃ楽しかったです。明日からも頑張って、生きていきましょう。お疲れ様でした!

 

と、別れて約1時間半後。好きな人から連絡が来て、何事かと思ったら、「車の中に社用携帯と小銭入れを忘れた」と。

外出先で張り切って、お酒飲んでさらにご機嫌になって、大事なものをうっかり忘れてきてしまうなんて、まるで私の父親のようではありませんか。メガネかけてるとか、血液型はA型とか、髪の量が多くて白髪が全然無いから年齢の割に若見えするところとか、ケチじゃないところとか、確かに共通点はいくつかありますけれども、そんなところまで似てしまっているのですか。

 

翌日は普通に仕事でした。社用携帯と小銭入れは車を出して下さった人から無事に戻ってきました。好きな人は昨日よりワックス多めでセットして、いつも通りビシッとスーツで決めていました。温度差で風邪ひきそう。

 

これは好きな人が食べたハマグリ。

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健康

好きな人の健康が心配です。来週は旧部署のメンバーで遠足に行こうと計画しているのですが。

 

先週あたりから咳をしていて、なんとなく声にも元気がなく、話しかけても「全然頭に入ってこない…」とボーっとしていたり、しばらく事務所を出て車の中に休みに行ってしまったり、何もないところで躓いてよろけたりしていて、本人も具合が悪いと口に出していました。熱は無く、原因不明の体調不良がここ1週間ずっと続いているそうです。

今までも数回体調不良で早退したことはあったものの、翌日には(完全復活ではないでしょうが)元気になって出勤していたので、1週間ずっとというのは流石に心配になってしまいます。

子供の頃は病弱で長期入院してた話や、10年ほど前にも病気をした話を思い出すと尚更。

 

2週間前には部下たちの元気が無いからと飲みに誘って、角ハイのメガサイズ頼んじゃって、結局部下より楽しんでるぐらい元気だったのに。

減量と体力づくりのために続けてたランニングも、ここ最近は体調のせいでできていないのにも関わらず、体重が2キロも落ちてしまったとか。

 

4月から会社の組織も休みの曜日も変わって、慣れずに疲れが取れてないんじゃないかなとか、「病は気から」というのはあながち間違いではないので、真面目だから、板挟みになった上にいろいろ抱えすぎてるんじゃないかなとか、仕事に関するあらゆることが、彼の健康を少しずつ蝕んでいるのではないかと考えざるを得ません。

 

昨日午前中に少しだけ同行で外出したとき、午後病院に行ってくると言って、

「来週遠足でしょ?それまでに治さなきゃね」

その時の声が優しくて、優しくて。

本人は全然意識してないだろうけど、ふとした時の声がすごく優しくて大好きなんです。

一番一緒に行きたい人だけど、当然無理してまで来てほしくはないし、なんとなく話が出て成り行きで決まったようなものなのだから、行けないなら行けないで全然いいはずなのに、ちゃんと元気な状態で行こうと考えてくださってる。なんてお優しい方。

数日後に検査の結果が出るそうです。大事になりませんように。早く帰って、ゆっくり休めますように。

 

それなのに結局昨日は終わらないと言って20時半を過ぎてもまだ残っていたので、後輩くんと一緒に、早く帰ってくださいと言っておきました。軽く言ってるように聞こえるかもしれないですけど、本当に心配してるんですよ。

後輩くんと、私たち優しいですから、と笑っていたら、

「優しくされたいというより、甘やかされたい…」

と本音がぽつり。それを聞いた後輩くんは、優しくされることと甘やかされることの違いがよくわかっていないようでした。

好きな人を、甘やかしたい。

 

P.S.喫煙所から戻ってきたばかりの好きな人からアイコスの匂いがふわっとしました。好きな人のタバコの匂いっていいですね。

・4月からは好きな人と別の部署になってしまいます。推し上司が上司ではなくなるのでただの推しになる。

 

・好きな人には、4月からもあなたの部下がいいですと伝えましたが、まあ当然叶いませんでした。「好きです」はまずいけどこれは全然okですよね??

 

・でも勤務地は同じ。不幸中の幸い。

 

・でも会えるのは週4だし部屋はおそらく別。これが辛い。

 

・4月からの上司も慣れてる人だしいい人です。全然嫌ではない。

 

・この時期になると、新社会人はこれを覚えとけとか、これだけはやっておけとかいろんなアドバイスが流れてきますが、私的に新社会人に伝えたいのは、会社でいい感じに生きていくためには「おっさんと仲良くなっておけば損は無い」ということです。

 

・会社にはある一定の権限を持った個性豊かなおっさん(親しみを込めてここではこう呼びます)が沢山います。おばさんの場合もありますが、世の中まだまだ女性管理職は少ないです。圧倒的おっさん率。

 

・私の好きな人も上記のようなおっさんの中の1人。人として尊敬するし、上司として信頼するし、男性として好き。真面目で几帳面な苦労人気質だけどノリが良くてお茶目で優しい、「安心・安全」の擬人化。でも字を書くのは下手っぴ。そんな愛すべきおっさん(既婚)。

 

・おっさん達は性格や職歴によって得意分野が異なり、部署と役職によって効果を及ぼす範囲が変わります。失敗したとき助けてくれるおっさん、わからないことをちゃんと教えてくれるおっさん、社内で自分の立場が不利になるようなことを言われたときは、召喚すれば一緒に戦ってくれるおっさんを味方につけて、自分にとって少しでも居心地のいい職場をつくっていきましょう。多ければ多いほど良いです。

 

・おっさんを味方につけると、社内で自分の意見が通りやすくなります。「風通しのいい職場」なんて言葉をよく聞きますが、そんなの人によって感じ方は違うし、みんなにとっての風通しの良さなんて簡単に作れるものではないと思います。自分がいるところの風通しの良さは自分で作るもの、自分でしか作れないものです。「俺から○○さんに言っておくよ」「次の会議で話しておく」←これをおっさんから引き出せたら勝ちです

 

・部長という役職を持ったおっさんを味方につけるとマジで強い。

 

報連相や挨拶、元気なお返事等は、おっさんを味方につけるために駆使するべき最強のツールです。初期装備にして最強。これをきちんと使うと自然とおっさんが味方になります。仕事の精度や営業成績なんかは追加スキルなので後からでOK。

 

・しかし中には、さらに上のおっさんにぺこぺこしているだけのイエスマンと化した頼りないおっさん、権力を振り翳し心無い言動で下々の人間を苦しめる悪質なおっさんが存在します。日々の業務の中で、まともなおっさんを見極めていくことが大切です。

 

・ちなみに私の好きな人は、上記のような権力を持った悪質なおっさんに楯突いてしまったので(あの優しい人がブチ切れてしまったのでよほど悪質です)、悪質なおっさんは自らの手の及ばない範囲に彼をすっ飛ばしてしまいました。それが私と好きな人が別部署になった一番の原因です。おっさん同士の争いはよく見られるもので、これは人事に影響を及ぼします。

 

・おっさん同士にも相性があり、これはチームの居心地に影響します。おっさんの組み合わせは選べません。

 

・まともなおっさんがどのくらいいるかは完全に運です。所謂「上司ガチャ」。どんなに企業研究をしてもわからないけど結局これが一番大事。

 

・企業研究の意味が全くないとは言えませんが、自分は企業研究やインターンシップに力を入れたから第一志望の企業に入れた!と考えるのは会社に期待しすぎているのでやめましょう。インターンシップで話を聞いた先輩社員はもういないかもしれないし、誰が上司になるかわかりません。そもそも面接時に希望した部署がなくなってるかもしれません。所詮学生の企業研究でわかることなんて会社の上っ面0.1%だけです。

 

・実際入社してみて、「ここでしばらく頑張ってみようかな」と思えたらラッキーです。会社の飲み会が楽しいと感じたらさらにラッキーです。

 

・心身の危機を感じたら、半年も同じ場所にいる必要はありません。

 

・ここまで全て持論です。ここから先は希望の話。

 

・好きな人はランニングによるダイエットに成功したそうで、現在も効果は継続中だそうです。確かにお腹周りの余裕ができている。年末頃の80キロ台半ばから70キロ台後半まで落ちたと喜んでいました。嫁は痩せたと言ってくれないから、横からお腹の写真撮って見せたいぐらいだ、コンプラ上見せられないけど、とのこと。私は見たい。

 

・4月からの新体制により現在の支店メンバーが解散してしまうので、4月になってからでも良いからこのメンバーで遠足に行こうという話が出ています。私がいないときに事務さんからその話が持ち上がり、好きな人が「フジコさんならノリノリで計画してくれるよー」と言っていたとのこと。好きな人から"誘えば必ず来てくれる人"と認識されてるのが嬉しい。当然二人きりではないものの、好きな人とお出かけできるチャンスなのでなんとしても実現させたい。社内陽キャの出番です。

 

・飲み会は二次会まで行くし、取引先とは体育会系ばりの声のデカさで大笑いしながら電話してるし、返事の元気良さとレスポンスの速さには定評があるので、社内ではそれなりのフッ軽陽キャとして認識されているようです。

 

・今もう既に好きな人と別の部屋にされてしまっているのですが、今日結構話しかけに来てくれたし(単に用があっただけ)、最初の声掛けが「お疲れ様です」でも「おつかれー」でもなく低い小声で「うぃーっす……」だったの、そういう軽いノリで話しかけてくれるの嬉しいのでもっとお願いします。

 

・先月と今月で給料(手取り)が14万近く違いました。歩合で生きる営業マンです。4月からも頑張ります!!