もうすでに4回目の投稿です。フジコです。
私の仕事初めは7日ですが、今日休んだところで私の雇用の関係上給料が減るだけです。無念。
少しでも有意義な休みにするべく、今日も美術館へ向かいました。今年はなんとアートな正月であったことか。
本日はこちら↓
「国宝雪松図と動物アート」
三井記念美術館は、昭和初期の洋風建築で重要文化財である三井本館の中にあり、一部の展示室では当時の室内の様子を再現しています。
年末年始は所蔵品である円山応挙(まるやま おうきょ)筆の国宝《雪松図屏風》を、それが終わると三井家がコレクションした雛人形を公開するのが毎年の恒例になっています。
昨年は「国宝雪松図と花鳥-美術館でバードウォッチング」と題して、
…と、ここまで書いて寝落ちました。
日付が変わってしまった…🙃
と題して、鳥類を描いた作品を展示していました。
この美術館は松や吉祥の動物など、縁起の良い作品が多いように感じます。
さて、今回のメインは《雪松図屏風》ですが、ここで少し円山応挙の紹介をしたいと思います。
円山応挙は18世紀に京で活躍した絵師で、写生を重視し、多くの動植物を観察して描いたスケッチが数多く残っています。また、何も描かない余白を活用した独自の空間表現が特徴です。
弟子に呉春(ごしゅん)、長沢芦雪(ながさわ ろせつ)、源琦(げんき)などがおりますが、彼らの中には応挙の画法を忠実に受け継ぐのではなく、独自の表現に到達した者もおり、単純に「円山派」として括るのは難しいのかもしれません。
作品実物を見ればわかりますが、とにかく応挙は絵が上手い!!
動植物のリアリティはもちろんなんですが、墨だけで描いている作品でも、遠近感がすごいんです。
昨年、東京ステーションギャラリーで横山崋山展を見たときも感じましたが、遠近表現がしっかりしてる画家は、絵が上手いなと感じます。
《雪松図屏風》も松は墨だけで描かれているのですが、松の葉がこんもりと茂っている様子、葉と幹に雪が積もって日に照らされ、キラキラと光る様子が完璧に表現されているんです。
以前何かのTV番組で、応挙の《雪松図屏風》をVRで3D空間に描いて再現するというのをやってましたが、もちろんVRなんて無い江戸時代に、応挙の平面を立体的に捉える力がいかんなく発揮された作品だと言えるでしょう。
最推し(酒井抱一)の作品もありました。
部分ですがこちら↓
※恩師に送るために買ったポスカです。
酒井抱一とは何者ぞやという説明もあったのですが、それがどうも…うーん、何か違う!
尾形光琳も自分の弟子もみんなひっくるめて、抱一自身が「江戸琳派」と名付けたと読み取れる解説でした。
そもそも琳派・光琳派という括り方自体が後付けのものであるし、「江戸琳派」という言葉が生まれたのは1978年のことです。
好きなもののことになるとめんどくさいオタクになってしまう!オタクの悪い癖!!
しかしどうも酒井抱一を題材に3万字の論文を書いた身からすると気になってしまうのです。
長くなってきた。
最後に、三井記念美術館所蔵で私が好きな作品がこちら↓
※これもポスカです。
応挙の弟子、源琦筆《東都手遊図》。
注文主が、子供が産まれる記念に江戸から取り寄せたおもちゃを源琦に写させたものです。
18世紀に描かれたとは思えないほど色鮮やかで可愛らしい作品です。
今年は三井記念美術館で見に行きたい展示がもう一つあるので楽しみですね。では。