《十二か月推事記》

フジコです。推しのことについて。

世界一かっこいい音楽をつくる人に出会ったお話

初めて彼の曲を聴いたのはいつだったか、あまりはっきりと覚えてなくて、確か中学生の時に遊びに行った友達の家でニコニコ動画を見たかなぁ、ひょっとしたら彼自身が投稿した静止画の所謂「本家」ではなくて、ファンが作った手書きMVみたいなものだったと思います。

 

ワールズエンド・ダンスホールローリンガールが大好きで、私は音楽に限らず、あらゆる作品の「誰が作ったか」という部分がすごく気になる性分だから、彼のマイリストを眺めて、この曲もあの曲も、全部wowakaさんて人が作ったんだ!と知ったときには、もう彼の音楽の虜になっていたのでしょう。(同じ頃同じような流れで、ハチさんの虜にもなっていたわけです。)

 

しばらくして、彼がヒトリエというバンドをやっていると知って、ニコ動に上がっていたSisterJudyのMVの再生ボタンを押したのです。開始10秒の衝撃たるや。

ロックってかっこいいんだ!

 

このルームシック・ガールズエスケープというアルバムが絶対に欲しいけれど、どうやら普通のCDショップに売ってるわけじゃなさそうで、未知の世界な通販に手出して、non-fiction four e.p.ってやつも3曲だけど、とりあえず買ってみて、高校の通学路は毎日のように7+3曲を聴き倒していました。

 

高校卒業を控えて、ヒトリエがメジャーデビューすると知って、大学生になったら絶対にヒトリエのライブに行くんだと心に誓い、なんとしてもマネキン・イン・ザ・パーク 恵比寿リキッドルーム公演に間に合うよう、そのためだけに大学1年生の午後は授業を全く入れませんでした。だから、2014年4月18日が金曜日であったことは絶対に忘れません。どれだけ慣れないシラバスとにらめっこしたか。

中学生の頃の自分に言ったら驚くでしょうね。大人になったあなたは、夜の渋谷や下北沢の地下で爆音のロックを聴いているのよ!

 

初めてのライブハウスはそりゃもう緊張で、今までまともにロックなんて聴いたことなかった人間でも行っていいんだろうかとびくびくしていたけれども、音楽の前ではそんなものは関係ないと知ってから、ライブに行くことに一切迷いや抵抗はなくなっていました。それから、ヒトリエがいなければ絶対に巡り会えなかったであろう人たちにたくさん会えましたね。

 

赤坂BLITZでのNONSENSEでは、6列目ぐらいにいたはずなのに、一瞬だけまるで最前にいたんじゃないかってほど、手を伸ばせば届きそうなぐらい近くに感じたのをよく覚えています。

 

足を伸ばせる範囲も一気に広がって、

宇都宮に一泊しちゃったり、つい最近は日帰りで名古屋まで行っちゃったり。

 

1年前に社会に出てから、無法地帯クソブラック企業から抜け出すべく、面接官には決して言わない転職理由「またライブに行きたい」を引っ提げて、定時で上がろうと思えばちゃんと上がれる職場になんとかしがみつき現在に至るわけです。

 

京都・岡山公演中止のお知らせが届いたとき、このパターンは前例があるのだと知って、最悪の事態を覚悟しなきゃいけないという気持ちが生まれつつ、いやそんなこと認めないぞと必死に抗っていたけれど、シンカリオン聖地巡礼を兼ねた呑気な日帰り名古屋遠征が、彼の姿を見た最後の機会になってしまいました。あれだけ「生」を歌った人の心臓がこんなにも早く止まってしまい、呼吸を止めてしまうなんて思わないじゃないですか。

解散なんて誰も言ってないのに、彼の存在があまりにも大きすぎて、なんだかヒトリエが終わってしまったような気がしたのです。事実、私が約6年間も愛した4人のヒトリエは、もう見ることができないのです。こればかりは受け入れてかなきゃいけない。残されたメンバーがどんな選択をするかまだ全くわからないけれど。

 

どうか安らかに…と言いたいところだけど、メジャーデビュー5周年を迎えて、最強なアルバムを出して、ツアーをあと半分も残したままこの世を去ってしまうなんて、本人からしたら悔しいどころの騒ぎじゃないでしょう。安らかでいられるはずがない。インフルに罹った時でさえ、こりゃリーダー悔しいよな〜〜と思ったのだから。

 

アコリエの音源化はしてないし、我楽多遊びは一回も聴けてないし、何よりまだ新木場でコヨーテは吠えてない!

 

今でもサイトの「『ヒトリエ TOUR 2019 "Coyote Howling"』開催決定!」の文字と、4/3で止まったままの「今日のイガラシ」を見るとちょっと胸が苦しくなるけど、イガラシさんシノダさんゆーまおさんがしっかり前を向いているので、めそめそしたことを言うのはあと1回ぐらいにしとこうと思い、だらだらとここに書いてしまいました。

 

最後に、

wowakaさん、本当にありがとうございました。貴方の音楽と、ヒトリエがずっと大好きです!